読んだ本
凶骨の夢 京極夏彦
姑獲鳥、魍魎、凶骨と読んで思った事は
この人は多分広く浅くの物凄い広い版の知識を持つ人で
本を書くときに首っ引きにネタに使う分野を調べて掘り下げて書いているのかな?とか
掘り下げ方が微妙に不自然な気がするんです
元ネタを広く取ることで読者に「ああ、聞いた事がある」と思わせるのが狙いなのかな?とか
個人的には榎木津の超常的な能力は閃き以上で描かれて欲しくないなぁと思ったので
凶骨において大切な部分を担ってしまうのがなぁと思いました
以下追記
姑獲鳥、蛙で直にブラックジャックの話を思い出しました
凶骨も読者視点ならば差異にすぐ気づくようになってるので
これらを思うに読者がなんとなく気づくように文を書いておいて
後から京極が名探偵らしく解いてみせることでああ、自分も知ってたよ、という優越感というか
そういうものを刺激する作りなのかなと思ったりしました
(美馬坂の娘の名前は京極しか見ていないのでちょっとずるい気がしましたが)
凶骨の夢もクラダルマで立川流真言宗が思い出されたので何か関係あるんだろうかと
逆にかんぐりすぎて分からなくなったり、あとは熊沢天皇についても偶然調べ物をしていて知ってたりと
金剛密教関連で何かと微妙に元ネタを知っていたりして凶骨はミスリードした感じです
(あぼきゃべぃろしゃのなかもだらまにはんどもじんばらはりたやおん、も覚えてた)
神代文書とかその辺の話まで絡むのかな?と思ったらそこまでは行きませんでした
しかし他人に殺人を勧めてしまったのに憑きものは落ちたのだろうか
彼の憑きものはユングだけでそれさえ無ければ良いということなのでしょうか